東京大学大学院教授で日本ディープラーニング協会理事長の松尾豊さんから生成AIにまつわる論点と題し、お話を伺いました。
AIはディープラーニングにより第3次ブームが起こり、大規模言語モデルの発展により2か月で1億のダウンロードを記録したChatGPTの出現で第4次ブームに入った。生成AIはデータと計算能力、パラメーターの数を増やしていけば精度は上がっていく。日本政府も早急に取り組みを始め、今年5月にAIに関する暫定的な論点整理をまとめた。一方欧州議会は6月にAI規制案を採択し抑制的だが、アメリカはNYで1月に学校での利用が禁止されたが5月に撤回されるなど、問題が出たら対応するという方向に切り替わった。日本では企業や自治体の多くでChatGPTの活用は進んでおり、今後医療や金融、製造業で活用されれば数十兆円規模で貢献できる。デジタルで日本が世界の最先端になることはなかったが、生成AIにはその可能性があり、ぜひ日本から大きな動きを起こしていきたい、とのことでした。