筑波大学の秋山肇人文社会系助教より生成AIが憲法・憲法改正に与えうる影響についてお話を伺いました。
AIとは大量の知識データに対して、高度な推論を的確に行うことを目指したものであり、民間企業が開発の中心。⺠間企業が生成AIを開発し、情報さえも生成されうる時代には、「強い個人」を基盤とした個人の尊厳・個人の尊重(憲法13条)や、個人と国家を対峙させる世界観にはズレが生じる側面がある。従来の世界観に当てはめて考えることも可能だが、新たな時代に要請される世界観を検討する必要もある。従来の枠組みを批判的に検討しながらも、新たな時代にいかに人権保障が可能かを検討することが求められる。国家からの自由だけでなく、国家がその責任を意識して役割を果たす世界観を憲法を通して構築する必要があるかもしれない、とのことでした。